この度、平成29年8月25日 (金)、26日(土)の2日間にわたり、第46回日本リウマチの外科学会を仙台サンプラザホテルにて開催させて頂くこととなりました。歴史と伝統のある本会を主催する機会を賜りましたことは身に余る光栄と、ご関係の皆様に心より厚く深謝申し上げます。
本会は昭和47年に「関東リウマチの外科談話会」として発足しましたが、昭和49年に「東日本リウマチの外科研究会」さらに平成7年には「リウマチの外科研究会」と名称を変更し全国規模の研究会となりました。そしてこの度、生物学的製剤など薬物療法の進歩により関節リウマチの疾患活動性は良好にコントロールされているが外科的加療の必要性が今後もなくなることはないこと、リウマチに特化した外科学会は他にないこと、および本研究会の発展すなわちリウマチの外科をさらに発展させるために「日本リウマチの外科学会」と名称を変更し、今後は学会として活動していくこととなりました。
学会としての第1回となる本会のテーマを「覧古考新~最良の機能再建とQOLの向上を目指して~」とさせて頂きました。覧古考新とは中国の古典「漢書」にあり、「古い事柄を顧みて新しい問題を考察すること」を意味しております。いまやリウマチの外科的治療は目覚ましい薬物療法の進歩に伴い、変革の時期を迎えようとしております。続々と登場する生物学的製剤およびメトトレキサート増量投与の認可等によって、関節リウマチは臨床的寛解を達成することができる疾患となりました。それに伴って、QOL向上や美容面に対する患者さんのニーズがより一層高まっており、機能的寛解を目標とした外科的治療が要求されています。これらの結果として、近年THAやTKAは減少傾向にありますが、肩・肘・足関節では人工関節が次々と改良され、小関節では関節固定術や切除関節形成術などの炎症の場を排除する術式から、関節温存そして関節機能の再獲得を目指した術式へと変わりつつあります。
今回の学会では、これまでリウマチ外科が歩んできた道のりを検証し、先人たちが築き上げた礎に新たな成果を積み上げていくことによって最良の機能再建法を案出し、リウマチ患者さんにとって最良のQOL向上を目指したいと思っています。なお、仙台での開催は、昭和60年に当時の国立鳴子病院の並木 脩先生、平成9年に同病院の力丸 暘先生、平成19年に康陽会中嶋病院の渡辺惣兵衛先生が主催され、今回で4回目の開催となります。
会場はJR仙台駅から仙石線で約3分の榴ヶ岡(つつじがおか)駅に直結しており、雨に濡れずご来場いただけます。全国的には残暑厳しい時期ですが、仙台はお盆を過ぎますと朝晩はめっきり涼しくなります。ぜひ避暑を兼ねてお越し頂き、三陸産の美味しい魚介類や仙台名物牛タン焼きなどをご堪能いただけますと幸いでございます。多くの先生方のご参加を心よりお待ちしております。
平成29年1月吉日
会長:佐野 徳久
(東北医科薬科大学病院 整形外科 病院教授)
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