大津波により陸上に打ち上げられ、乾燥した底泥の様子。季節が春から夏に向かい、気温上昇とともに環境悪化が懸念され、乾燥した底泥の飛散も懸念された。被災地では呼吸器系疾患が増加し、感染症以外にリポイド肺炎なども疑われたと聞く。リポイド肺炎は、産業現場で油脂類を吸引することで発症する肺炎として知られるものの、自然災害との関連性では報告がほとんどない。現地では底泥などの粉塵に油脂類が含まれており、どのような化学汚染が起きているのか、調査が急務と考えられた。
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底泥の様子(2011年6月、気仙沼市南郷) | 同じ場所で夏に(2011年8月) |
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ガレキ仮置き場周辺の底泥(2011年8月、気仙沼市朝日町) | 拡大した様子 |
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底泥の様子(2011年6月、赤牛漁港周辺) | |
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床下に堆積した底泥(2011年8月、石巻市湊町)とその拡大した様子。石巻日赤病院よりの要請で、肺炎患者宅の床下より試料収集を行った。 | |
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巻き上げられた粉じん(2011年8月、気仙沼市魚町)。 男山本店(創業1912年)の本社屋前で撮影。1932年に建てられた国の登録有形文化財であった木造三階建ての本社屋は津波により全壊し、3階部分が残されている。少し高台にあった築100年の酒蔵は難を免れ、震災翌日から温度管理などの仕事を再開したという。 http://www.kesennuma.co.jp/?mode=f1 |